受講費用の40%が給付される!知っておきたい特定一般教育訓練給付制度とは?

税理士の講座を探しておられる方は、資格学校のホームページや資料請求などで【教育訓練給付制度】という文字を目にする機会が多いのではないでしょうか。

この教育訓練給付制度は、指定を受けている講座を受講して資格試験を受験すれば、試験の合否を問わずに受講料の一定割合分を給付金として支給してもらえるという非常にありがたい制度です。

で、令和元年10月1日より【特定一般教育訓練】というものが新設されたのですが、従来の一般教育訓練では受講料の20%(最大10万円まで)だったのに対し、特定一般教育訓練の指定講座の場合は受講料の40%(最大20万円まで)が給付されるというかなり魅力的な内容となっております。

ただ、こちらの制度は誰でも利用できるものではありませんので、利用条件や給付金の受取方法などをこの記事で解説していきたいと思います!

教育訓練給付制度とは?

特定一般教育訓練は教育訓練給付制度の一部であるわけですが、そもそも教育訓練給付制度とはどんな制度かということからご説明します。

教育訓練給付制度の目的としては、働く方の主体的な能力開発の取組み又は中長期的なキャリア形成を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ること。

まぁ簡単に言うと、資格を取得するために学校に通ったりすると受講費用が高くつくことも多いですし、そういった国民の負担を減らしてキャリア形成しやすい環境にしてあげようという厚生労働省の計らいからできた制度です。

これまで教育訓練給付制度には一般教育訓練給付金専門実践教育訓練給付金の2種類があったのですが、それが今回、特定一般教育訓練給付金が加わり計3種類になったというわけです。

この記事では特定一般教育訓練給付制度について掘り下げていきますので、一般教育訓練給付金と専門実践教育訓練給付金についてはまた別の機会に解説したいと思います。

次項からは特定一般教育訓練給付制度の制度内容や利用条件などについて詳しく見ていきましょう。

特定一般教育訓練給付制度の制度内容

まず、特定一般教育訓練の指定講座となるには厚生労働大臣の指定を受けることが必要になります。

私たち利用する側にも条件はありますが、指定講座と認定されるのにも条件があるというわけですね。

特定一般教育訓練の指定講座となる条件として、次のA~Dの類型のいずれかに該当する教育訓練のうち、類型ごとに設定される【講座レベル要件】を満たすものと定められています。

■給付対象となる講座の指定基準
【A】業務独占資格、名称独占資格若しくは必置資格に係るいわゆる養成課程等 又は これらの資格の取得を訓練目標とする課程
<講座レベル要件>

  • 入講者に占める目標資格の受験率:80%以上
  • 合格率:全国平均以上
  • 就職・在職率:80%以上
【B】ITSSレベル2以上の情報通信技術に関する資格取得を目標とする課程
<講座レベル要件>

  • 入講者に占める目標資格の受験率:80%以上
  • 合格率:全国平均以上
  • 就職・在職率:80%以上
【C】新たなITパスポート試験の合格を目標とする課程
<講座レベル要件>

  • 入講者に占める目標資格の受験率:80%以上
  • 合格率:全国平均以上
  • 就職・在職率:80%以上
【D】文部科学大臣が認定する大学等の短時間のプログラム
<講座レベル要件>

  • 就職・在職率:80%以上

税理士講座はここでいう【A】に当てはまるということでしょうね。

で、何が言いたいかといいますと、要件を見ていても受験率や合格率など、そこまで簡単に指定を受けられるものでもありませんので、特定一般教育訓練の指定講座となっている講座については結構いい講座だと判定しても良いと判断できるということです。

数ある講座の中からある程度絞り込みをかける際に有効な判断基準として用いてもいいでしょう。

その他の制度内容は以下の通りです。

対象講座の受講期間
■通学講座の場合
1ヶ月以上1年以内(受講時間50時間以上)
■通信講座の場合
3ヶ月以上1年以内
給付金額
教育訓練費の40%に相当する額がハローワークより支給されます。ただし、40%に相当する額が20万円を超える場合は最大20万円となります

税理士講座は高額なものも多いので、訓練費の40%が給付されるとなるとかなり大きいですよね。

仮に10万円の講座に申し込めば4万円のキャッシュバックとなり、実質6万円でその講座を受講することができるわけですので、極端な話もうひとつ安めの講座を受講することだって可能になるので、非常にありがたいです。

特定一般教育訓練給付制度の利用条件冒頭でもチラッと触れましたが、特定一般教育訓練給付金制度は誰でも受けられるものではありません。

給付金制度を利用するには以下のような条件がありますので、ご確認ください。

特定一般教育訓練の給付金対象となる方
  • 雇用保険の被保険者である方(在職者)又は被保険者であった方(離職者)のうち、被保険者資格を喪失した日以降、受講開始日までが1年以内(※妊娠、出産、育児、疾病等の理由により教育訓練給付の適用対象期間が延長された場合は最大20年以内)の方。
  • 上記要件に加え、受講開始日までの雇用保険の被保険者期間が3年以上(初回の場合は1年以上)ある方。
  • 平成26年10月1日以降に教育訓練給付金を受給した場合は、前回の教育訓練給付金受給日から受講開始日前までに3年以上経過している方。

まぁこうして条件を書かれても自分が当てはまるのかよくわからないという方もいらっしゃると思いますが、ハローワークで対象となるかどうかを確認することも可能です。

確認方法については次項でも触れておりますので、そちらをご確認ください。

申し込みから給付金を受け取るまでの流れ

上記で特定一般教育訓練給付の内容や、どういった方が対象者となるのかを見てきました。

ここからは、対象者となった場合の申し込み方法や給付金を受け取るまでの流れを確認しておきましょう。

後程、特定一般教育訓練指定講座をご紹介しますが、令和元年10月1日付で登録されているのは全て資格の大原グループなので、大原のホームページから拝借した画像を元に流れを解説していきます。

※出典:資格の学校大原

①支給要件照会手続(任意)
本人の住所を管轄するハローワークで特定教育訓練給付制度の対象者か否かを確認することができます。ハローワーク又は教育訓練施設で配付される「教育訓練給付金支給要件照会票」に必要事項を記入し、本人来所、代理人、郵送のいずれかの方法によって提出します。照会には本人確認及び本人の住居所の確認できる官公署発行の確認書類(「運転免許証」「国民健康保険被保険者証」「雇用保険受給資格者証」「出稼労働者手帳」「住民票の写し」「印鑑証明書」等のいずれか(コピー可))、又は雇用保険被保険者証(コピー)を添付する必要があります。なお、代理人の場合は委任状も必要になります。
教育訓練給付金支給要件照会票|ハローワーク
②支給要件の回答
後日、「教育訓練給付金支給要件回答書」で要件を満たしているかどうかが通知されます。
③受給資格確認申請
原則として受講開始日の1ヶ月前までに受給資格確認申請を行います。申請に必要な書類は以下の通りです。

  • 教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票(ハローワークで入手可能)
    教育訓練支援給付金受給資格確認票|ハローワーク
  • ジョブ・カード
    ジョブ・カード総合サイト|厚生労働省
  • 本人確認及び本人の住居所の確認できる官公署の発行した書類(運転免許証、住民基本台帳カードのうち本人の写真付き。これらがない場合は旅券(パスポート)、住民票記載事項証明書(住民票、印鑑証明書)、国民健康保険被保険者証(健康保険被保険者証)のうちいずれか2種類。コピーは不可)
  • 雇用保険被保険者証(「雇用保険受給資格者証」又は「高年齢受給資格者証」でも可。コピーでも可。)
  • 教育訓練給付適用対象期間延長通知書(教育訓練給付適用対象期間の延長措置を受けていた場合にのみ)
  • 最近の写真2枚(3ヶ月以内の写真で、正面上半身が写った縦3.0㎝×横2.5㎝のもの)
  • 払渡希望金融機関の通帳またはキャッシュカード(払渡希望金融機関の確認印がない場合)
④受給資格者証の発行
後日、ハローワークより受給資格者証が発行されます。
⑤受講申込
各資格学校に受講申し込みの手続きをします。この際、ハローワーク発行の受給資格者証が必要です。
※大原以外の資格学校が増えた場合でも恐らくこの時点で必要
⑥受講開始
修了要件を満たせるよう受講します。(大原では全授業回数の80%以上の出席と受講期間内に実施される定例試験などにおいて60%以上の得点が必要と定められています。)
⑦支給申請書類発行(受講修了)
修了要件を満たした場合、資格学校より教育訓練修了証明書などの支給申請書類が発行されます。
⑧支給申請手続き
受講修了日の翌日から起算して1ヶ月以内に本人の住所地を管轄するハローワークに、以下の必要書類を提出します。

  • 受給資格者証
  • 教育訓練給付金支給申請書(教育訓練施設、ハローワークで入手可能)
    教育訓練給付金支給申請書|ハローワーク
  • 教育訓練修了証明書
  • 領収書
  • 返還金明細書(領収書、クレジット契約証明書が発行された後で教育訓練経費の一部が教育訓練施設から本人に対して還付される場合に必要 ※合格祝い金など)
⑨決定通知書発行(給付金支給)
ここまで不備なく終えれば、ハローワークより給付決定通知書が発行され、指定口座に給付金が支給されます。

ちょっと長くてややこしく感じますが、わからないことがあってもハローワークや資格学校の方がサポートしてくれますので、不明点があればその都度問い合わせて解決しておきましょう。

特定一般教育訓練の指定講座

令和元年10月1日付で特定一般教育訓練に指定された講座は150講座あるのですが、そのうち税理士講座は24講座指定されております。

一覧にまとめてみましたのでご覧ください。ちなみに、受講形態はすべて通学講座です。
※表は横にスライドできます。

都道府県 施設名 講座名 訓練期間
埼玉県 大原簿記情報ビジネス専門学校大宮校 税理士講座9月開講初学者一発合格コース簿記論 11ヶ月
東京都 資格の大原 税理士講座9月開講経験者年内完結+完全合格コース簿記論 11ヶ月
東京都 資格の大原 税理士講座1月開講経験者完全合格コース相続税 7ヶ月
東京都 資格の大原 税理士講座9月開講初学者一発合格コース国税徴収法 11ヶ月
東京都 大原簿記学校 税理士講座9月開講初学者一発合格コース固定資産税 11ヶ月
東京都 大原簿記学校 税理士講座1月開講初学者短期合格コース財務諸表論 7ヶ月
東京都 大原簿記学校 税理士講座1月開講初学者短期合格コース酒税法 7ヶ月
東京都 大原簿記学校 税理士講座1月開講初学者短期合格コース住民税 7ヶ月
東京都 大原簿記学校 税理士講座1月開講中継クラス経験者完全合格コース法人税法 7ヶ月
東京都 大原簿記学校 税理士講座9月開講初学者一発合格コース住民税 11ヶ月
東京都 大原簿記学校 税理士講座9月開講初学者一発合格コース相続税法 11ヶ月
東京都 大原簿記学校 税理士講座9月開講初学者一発合格コース簿記論 11ヶ月
東京都 大原簿記学校 税理士講座9月開講初学者一発合格コース財務諸表論 11ヶ月
東京都 大原簿記学校 税理士講座9月開講初学者一発合格コース消費税法 11ヶ月
東京都 大原簿記学校 税理士講座9月開講初学者一発合格コース法人税法 11ヶ月
東京都 大原簿記学校 税理士講座9月開講経験者年内完結+完全合格コース消費税法 11ヶ月
東京都 大原簿記学校 税理士講座9月開講初学者一発合格コース所得税法 11ヶ月
大阪府 大原簿記法律専門学校難波校 税理士講座1月開講経験者完全合格コース簿記論 7ヶ月
大阪府 大原簿記法律専門学校難波校 税理士講座1月開講経験者完全合格コース相続税法 7ヶ月
大阪府 大原簿記法律専門学校難波校 税理士講座1月開講経験者完全合格コース消費税法 7ヶ月
大阪府 大原簿記法律専門学校梅田校 税理士講座1月開講経験者完全合格コース簿記論 7ヶ月
大阪府 大原簿記法律専門学校梅田校 税理士講座1月開講経験者完全合格コース消費税法 7ヶ月
兵庫県 大原簿記専門学校神戸校 税理士講座1月開講経験者完全合格コース財務諸表論 7ヶ月
兵庫県 大原簿記専門学校神戸校 税理士講座1月開講経験者完全合格コース消費税法 7ヶ月

上でもチラッと話題に出しましたが、令和元年10月1日付で登録されているのは大原グループの講座だけです。

校舎についても人口が多い土地に固まってますので、この時点で早くも対象外となる方も多いかも知れません。。

逆に、校舎が近くにある方は大チャンスですので、ご自身が給付対象者かどうかを確認してみて下さい!

まとめ

ここまで長々と特定一般教育訓練給付制度の内容や申請方法について解説してきました。

申請から実際に給付を受けるまでは少々ややこしく感じるかもしれませんが、上記で解説した流れの通り、ひとつずつ順を追っていけばさほど難しいことを要求されているわけではありません。

手間は多少かかりますが、受講料の40%(最大20万円)が給付されることを考えると全く苦にならないはずです(笑)

せっかく利用できる制度なので、条件に当てはまる方は忘れずに申請するようにしましょう!

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